おすすめ海外YA 10冊 ①

こんにちは。英語は読むのも書くのも高校レベルですが、海外YA好きなちえ子です。

今回はおすすめの海外YA(一部児童文学)をまとめてみました!

 

私が海外YAにハマり始めたとき、

海外YAが気になっているけど、何を読めばいいのかな……?

いろんなジャンルの海外YAを読んでみたいけど、どうやって探せばいいんだろう?

と思っていたので、同じように感じている方はぜひ読んでみてくださいね!

 

あらすじは公式のものを参考に私が書いたので、分かりにくい部分があると思います……。 ご了承くださいm(__)m

 

目次

 

 

 

ONE DAY 死ぬまでにやりたい10のこと

ダニエル・エーレンハフト 作

古屋 美登里 訳

 

出版者:ポプラ社

国:アメリ

刊行:2005/3/1

ページ数:262p

定価:1,680円+税

装画:おおたうに

原題:10THINGS TO DO BEFORE I DIE

 

ニューヨークに住むテッド・バーガーはロック・ギタリスト志望の16歳。春休みが始まったばかりの学校帰り、親友のマークとマークのガールフレンドのニッキと事件に巻き込まれる。毒入りフライドポテトを食べたことであと24時間しか生きられないことを知ったテッドは残りの人生でやりたいことをやろうと、やりたいことを書いた10のリストを実行しようとしていくが……。

 

ニューヨークを舞台にすごいスピード感で話が進みます。語り口がライトなのでとても読みやすいです。何よりキャラが魅力的!不憫体質の細身バンドマン+お似合いすぎるモデルみたいなカップル、の構図にピンときたらぜひ。

 

快盗ビショップの娘

アリー・カーター 作

橋本 恵 訳

 

出版者:理論社

国:アメリ

刊行:2010/4/22

ページ数:397p

定価:1,500円+税

原題:HEIST SOCIETY

 

泥棒家業が嫌で逃げ出したものの、マフィアから濡れ衣を着せられたパパを救うため一族に戻ってきた高校生のカット。パパを救うためには警備の厳重なギャラリーから絵画を盗み出すしかない!

 

高校を退学になり、自分のことを好きなセレブな男の子が頼んでもいないのにリムジンで迎えに来るところから始まります。主人公カットとセレブな男の子ヘールの関係性にキュンキュンします。いとこは美人で美脚だし、仲間は頼もしい。もう読まない選択肢はないでしょう……。

 

さよならを待つふたりのために

ジョン・グリーン 作

金原 瑞人、竹内 茜 訳

 

出版者:岩波書店

国:アメリ

刊行:2013/7/25

ページ数:338p

定価:1,800円+税

装画:小林 系

原題:THE FAULT IN OUR STARS

 

16歳のヘイゼルはがん患者の集まりで魅力的な男の子、オーガスタスに出会う。ふたりは惹かれ合い、大好きな小説の作者に会うためにオランダへ行くことになるが……。

 

闘病ものの小説は暗いからイヤ、と思ったあなたにこそ読んでほしいです。ヘイゼルとオーガスタスが普通すぎるくらい普通で、病気を美しくも汚くも書いていない。そこになぜだか救われたような気がしました。映画化もしているのでそちらもぜひ。

 

ぼくだけのぶちまけ日記

スーザン・ニールセン 作

長友 恵子 訳

 

出版者:岩波書店

国:カナダ

刊行:2020/7/16

ページ数:288p

定価:1,700円+税

装画:中田 いくみ

原題:THE RELUCTANT JOURNAL OF HENRY K. LARSEN

 

太っちょの13歳、ヘンリーはこの街に引っ越してきたばかり。なぜかというと、兄のジェシーがいじめっ子を銃で撃ち殺し自分も死んでしまったから。ひっそりと生きていきたいのにオタクの友達やアパートのうるさい隣人が放っておいてくれなくて……。

 

扱うテーマは重いのに、口調が軽いから辛いけど読めてしまう。兄が起こした事件で壊れてしまった家族の再生の物語です。初めて読んだとき、最後まで読まなくては眠れなくて、深夜に泣きながら読了しました。こんなに泣いたのは久しぶりってくらい泣きました。こんな可愛い表紙ですが、表紙詐欺レベルで家族や人生、逆境に会った時の人の力について深く考えさせられます。

 

紙の心

エリーザ・プリチェッリ・グエッラ 作

長野 徹 訳

 

出版者:岩波書店

国:イタリア

刊行:2020/8/7

ページ数:252p

定価:1,700円+税

装画:カシワイ

原題:CUORI DI CARTA

 

森の中の綺麗な施設で暮らす少年はある日、図書館の本に挟まれた手紙を見つける。それは同じ施設で暮らす、顔も名前も知らない少女からのものだった。お互いの姿も知らないまま思いをつのらせるふたり。文通にのめりこむうち、ふたりが暮らす施設の不穏な実体が暴かれていく……。

 

珍しい書簡体小説です。ふたりの恋文が延々綴られていくのですが、めちゃくちゃ甘いです。でも、甘い言葉に交じって語られるふたりの家庭の話などはなかなかエグくて、そのギャップに引き込まれます。家庭環境に鬱屈としたものを抱える人はかなり響くんじゃないかなと思います。

 

穴 HOLES

ルイス・サッカー 作

幸田 敦子 訳

 

出版者:講談社

国:アメリ

刊行:1999/10/22(ハードカバー)

ページ数:310p

定価:1,600円+税

原題:HOLES

 

中学生のスタンリー・イェルナッツは、不運に見舞われやすい家系。スタンリーは冤罪で逮捕され、矯正施設のグリーン・レイク・キャンプに送られる。不毛の大地のど真ん中にあるキャンプで毎日ひとつ穴を掘らされる日々。しかしこの穴、実は少年たちの矯正のためのものではないようで……。ある日、決死の脱走を試みる!

 

今回おすすめする本の中で唯一、人から教えてもらった本です。めちゃくちゃ有名です。あまりにも読みやすいし面白いです。謎の矯正施設で延々と穴を掘らされるのには裏の理由があって……なんて設定、読みたくなるに決まっています。文庫版も出ているので本棚にも置きやすいですね!

 

山賊のむすめローニャ

アストリッド・リンドグレーン 作

大塚 勇三 訳

 

出版者:岩波書店岩波少年文庫

国:スウェーデン

刊行:2001/10/18

ページ数:375p

定価:836円

原題:Ronja Rövardotter

 

落雷で二つに裂けた古城に住む2組の山賊たち。敵同士の家に生まれた少女ローニャと少年ビルクは次第に仲良くなり、こっそりと会うようになる。しかしある時親にばれてしまい、ふたりは家を飛び出して森の中で一緒に暮らすようになるが……。

 

いくら岩波少年文庫でも児童文学だし、となめていると凄まじいパンチを食らいます。友情、恋、親からの独立、成長。そこにほんのりファンタジックな世界観。一族が全てで他の社会なんてないのに、気持ちに逆らえず親や仲間の目を盗んでこっそり会うシーンは読んでいてドキドキします。冒険系甘酸っぱい小説。

 

青い城

ルーシー・モード・モンゴメリ 作

谷口 由美子 訳

 

出版者:角川書店

国:カナダ

刊行:2009/02/25

ページ数:350p

定価:705円+税

原題:THE BLUE CASTLE

 

29歳の独身女のヴァランシーは余命1年と宣告される。一族のしきたりに縛られ、生きているといえないような人生を送ってきた彼女は、残りの人生を後悔しないものにしようととんでもない行動を起こす……。

 

YAというより少女小説に近いですが……。本当は自分だけのものにしたいくらい大好きな小説で、何度も読み返しています。モンゴメリの小説は素晴らしい自然描写が特徴で、この本は四季折々の美しい描写がギュギュっと詰め込まれています。うるさい親族からの解放、自分の気持ちを出して生きること。自然描写に癒され、主人公の勇気に元気づけられます。

 

怪物はささやく

シヴォーン・ダウド 原案 パトリック・ネス 著

池田 真紀子 訳

 

出版者:あすなろ書房

国:アメリ

刊行:2011/11/07

ページ数:221p

定価:1,760円(ハードカバー) 880円(文庫)

装画:ジム・ケイ

原題:A MONSTER CALLS

 

病気の母親と暮らす少年コナー。ある夜、イチイの木の姿をした怪物が現れ、物語を語りだした。そして怪物が三つの物語を語り終えたら、今度はコナーが四つめの物語を話さなければならないという。少年は何を語らなければならないのか……。

 

書いていて思いましたが、意味不明なあらすじですね。テーマは喪失と再生、でしょうか。少年の表出しない心の叫びが痛くて切なくて、思春期に出会っていたら読むのが辛かったかもしれません。(私が学生の頃、読書感想文の課題図書だったんですけどね)何度読んでも物凄く泣けます。映画化もしているので、物語の全容が分かるまで読み進めるのに苦労する人はそちらを先におすすめします。

 

10 二つ、三ついいわすれたこと

ジョイス・キャロル・オーツ 作

神戸 万知 訳

 

出版者:岩波書店

国:アメリ

刊行:2014/1/28

ページ数:340p

定価:1,800円+税

装画:山田 緑

原題:TWO OR THREE THINGS I FORGOT TO TELL YOU

 

元子役でカリスマ的な魅力をもつティンクが死んだ。ティンクと仲良くしていたメリッサやナディアはティンクの死からなかなか立ち直れない。そんな中、彼女たちも家族や友人関係の問題を抱えていき……。

 

切なくて、痛くて、ひりひりします。中高生が対象のスタンプブックスから出てはいますが、ある程度大人になった人向けでしょうか。自殺、自傷、親の離婚、男の子からの嫌がらせ、年上の教師への行き過ぎた思い。10代の心の声があまりにもリアルで、読んでいて辛くなるほどです。おすすめに入れるか悩みましたが、忘れられない本なので入れてしまいました。

 

 

おすすめ海外YA10選でした!

 

全て大抵の図書館には所蔵されているので、今度ぜひ探してみてください♪

また、一部は電子書籍でも配信しているのでお手軽に読めますよ。

気になった本があったらぜひチェックしてみてくださいね。